2017オーストリア・ドイツ自転車旅行記(8/4)

8月4日(金) 晴れ ザルツブルク(Salzburg) → ウィーン(Wien)

日本と違い、こちらの夏は日中30℃を超える日も朝晩は涼しく、エアコンは必需品というわけではないようです。ザルツブルクの朝も最低気温は20℃を下回りました。高緯度ということもあり、日本のような熱帯夜は無縁のようです。

今日はザルツブルクからウィーンまでオーストリア鉄道が運行する国際特急列車、レイルジェット(Railjet)で輪行です。ゆっくりと朝食をすませ10時過ぎに宿を出発する。ザルツァッハ川を下り10分程で中央駅に到着する。駅前広場は大規模改修工事の最中でした。11時12分発のウィーン空港行、レイルジェットの乗車には十分に時間があり、ザルツブルク中央駅の構内をうろうろと見学する。駅中スーパーで列車内で食する果物やジュースを買い、11時前にRailjet643便に乗り込みウィーンへ向かう。
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ザルツブルク中央駅の駅舎。駅前の広場は改修工事で雑然としていました。
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駅構内の柱に掛けられた電光掲示板。国内線が中心ですが、15分の間に8本以上の列車が出発という繁忙さです。気を付けなければいけないのは、ホーム番号の後のアルファベットです。ドイツもそうでしたが、こちらの駅のホームはとても長いのですが、列車の編成は利用客の数によって、その長さはまちまちです。そのため、ホームには車両の長さに合わせて、停車位置をアルファベットで表示しています。これを見誤ると、列車が到着してから、ホームを走らされることになります。
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駅中のスーパーの野菜、果物売り場です。こちらのスーパーの値段表示は1kgあたりの金額表示が多いようです。
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ウィーンに向かうレイルジェット643便。最新鋭の車両ではありませんでした。
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自転車はこのように立て置きにします。自転車収容車両はこの一両だけで、しかも5台分しかありません。観光シーズンは早めの予約が必要です。私たちは3週間ほど前にネットで予約しました。
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2ndクラスの車両内部です。ザルツブルク始発で出発時は空席が目立ちましたが、ウィーン到着時には満席で、連結部に数名の乗客がいるほどでした。テーブルの上付きのボックス席があったりして、4名程度のグループ旅行に便利とは言え、JRのように座席の向きを変えることはできず、少々ストレスを感じます。
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列車の中央にはビュッフェ車両があって、サンドウィッチなど軽い食事とドリンクを提供しています。

車内で昼食を済ませ、約3時間の列車の旅を楽しみ午後2時5分、ウィーン中央駅に到着する。周囲を8カ国と接するオーストリアの首都の中央駅には、東欧諸国を含め各国から到着する列車のアナウンスがひっきりなしに響いています。巨大な電光掲示板には数え切れないほどの列車番号が並び、駅の放送はユーゴスラビアからの列車が数時間遅れとの放送もあったりして、ヨーロッパ大陸の陸上交通の一大拠点としてのスケールの大きさに圧倒されました。
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ウィーン中央駅に到着。

さぁ、いよいよ「音楽の都」ウィーンの旅のスタートです。生まれて初めてのウィーンの街に立ち、ワクワク感でいっぱいです。というのは、4月からNHKテレビドイツ語講座「旅するドイツ語」が始まり、毎週欠かさず見ています。俳優の別所哲也さんとガイド役の明治大学教授のスザンネさんが、絶妙のコンビで紹介するウィーンとその近郊の名所を映像と素晴らしい情報が満載のテキストをもとに、旅のポイントを事前にしかりと押さえているからです。しかも、私たちの得意とする自転車移動の機動性を利用した独自の旅のコースを考えています。それをいよいよ実行する時が来たのです。ワクワクせずでにはいられません。

ウィーン市街中心部のマップです。
https://goo.gl/maps/Mjd3tvzhK9w

まずは、ウィーンの象徴ともいうべきシュテファン大聖堂に向けて出発する。中央駅からは4km程の距離です。Googleマップで自転車ルートを検索すれば、初めてのウィーンも迷うことなく目的地に到着できます。15分程で大聖堂前の広場に到着する。観光客でごった返す大聖堂周辺の駐輪スポットに自転車をロックすれば、私たちも身軽な観光客に早変わりです。自転車文化の発達したオーストリア、ドイツでは観光スポットの周りに駐輪スペースが必ずあるので安心です。

ウィーンのシンボルでもあるシュテファン大聖堂には絶え間なく観光客が集まり、長い行列に並んで中に入るという賑わいです。耳に聞きなれない言葉があちこちから飛び込んできます。東欧系や中東系と思われる言葉。そして中国語に、最も多いのはイタリア語です(と思われます)。

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シュテファン大聖堂。巨大な伽藍と高さ137mの南塔を一枚の写真に収めるのは難しい。

日本語ガイド付きの「オールインクルーシブ・チケット」を購入し、大聖堂の中を隈なく見学しました。この日本語ガイドは大変ありがたいのですが、3分を超えるものがほとんどです。少々長過ぎるように思います。内陣の見学に大分時間を要しました。内陣見学後、地下に通じるカンタコンベはガイドツアーです。中世のペスト大流行時に地下に葬られたという無数の人骨の山は印象的でした。
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シュテファン大聖堂の内陣。
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シュテファン大聖堂はモーツァルトと縁の深い教会のようです。ここで1782年8月4日にコンスタンツと結婚式を挙げ、第4子のヨハンと第6子のフランツはここ洗礼を受けたとのこと。モーツァルトとコンスタンツとの間に生まれた6人のことどものうち4人が夭折したそうで、成人になるまでの生命力の強さは今以上に要求されたことだと思います。モーツァルトは1791年12月5日に亡くなり、翌日にこの大聖堂で葬儀が執り行われたそうです。

南塔の展望台へは343段の螺旋階段を上ります。シュテファン大聖堂の南塔の高さは137mとウルム、ケルンに次いで3番目の高さだそうです。展望台橋の中断くらいの位置にあり、ウィーン市内を360度のパノラマで一望できます。
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南塔の展望台からウィーン市街を望む。343段の螺旋階段を上るのに大汗をかきました。南塔は14世紀半ばに65年の歳月を費やして完成したということですが、当時の螺旋階段の壁や階段が700年近い歴史を刻みながら、今なお触れられることにワクワク感を覚えます。
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南塔の展望台から北西方向を望む。遠くの山並みはウィーンの森です。

南塔の展望台からの市街の様子を動画でもどうぞ。
https://youtu.be/E-aMBoMqprg
https://youtu.be/kZMryVvSAXI

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北塔に収められた「プムメリン」。重さが27トンもある大鐘です。もともとは南塔にあったそうですが、先の大戦で破損、修復後北塔に収められたそうです。北塔にはエレベーターで上がれます。

2時間余りをかけてシュテファン大聖堂を見学した後は、数百m離れたところに位置する聖ペーター教会へ。ここは観光客もそれほど多くなく、落ち着いた雰囲気の中、内陣を見学しました。
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聖ペーター教会の内陣。シュテファン大聖堂から西へ300mほどのところにある落ち着いた雰囲気の教会です。
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天井のフレスコ画が有名だそうです。

晩御飯は「旅するドイツ語」で紹介された創業1447年の老舗レストラン「グリーヘンバイスル(Griechenbeisl)」へ直行。オーストリア料理をオーストリアワインで美味しくいただきました。
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NHKテレビ講座「旅するドイツ語」で紹介されたオーストリア料理老舗のレストラン「グリーヘンバイスル(Griechenbeisl)」です。創業は1447年とのこと。モーツァルトやベートーベンをはじめ、ウィーンで活躍した名だたる芸術家・著名人が通った所だそうです。恐らく各時代の社交場の一つではなかったのかと想像します。西暦1447年とは、神聖ローマ帝国の皇帝であり、ハプスブルク家の黄金時代の基礎を築いたマクシミリアン1世が生まれる前の年代に遡ることになります。
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お店は地下フロアーを含め幾つかの小部屋に分かれています。どの部屋も室内は、歴史の刻まれた家具や調度品に囲まれ、洗練された落ち着いた雰囲気の中で食事をすることができました。
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オーストリア料理といえば「ウィンナーシュニツェル」です。「旅するドイツ語」でも別所さんとスザンネが食されていました。私たちもまずは老舗レストランの一品を味わおうと、いの一番の注文しました。テーブルに出されたのは、長辺が20cmを超えるほどの大きなウィンナーシュニッツェルです。家内と二人でたっぷりと味わうことができました。美味感激。
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「ウィンナーシュニッツェル」と一緒に注文した牛肉料理。名前は失念しました。よく煮込んだ肉は柔らかく、とても美味しかった。
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食事の後、著名人の自筆のサインが溢れる部屋を見学。「旅するドイツ語」では別所さんとスザンネさんはこの部屋で食事をされていました。壁上部から天井へかけて球面上の壁面には敷き詰めるようにして多数のサインが書かれています。写真中央上の少し濃いめの太字で"Wolfgang Amadeus Mozart"という文字が判別できます。モーツァルトの直筆のサインです。
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中央少し上に"Beethoven"という文字が判別できます。ベートーベンの直筆のサインです。とにかく、数百年の年月をかけて、その時代の著名人がサインをするわけですから、壁一面に何の法則性もなく並んでいます。日本の有名な女優さんのサインも二、三ありました。

ほろ酔い加減で自転車に乗り、宿には到着したのは午後9時を回っていました。無事ウィーン第1日目を終える。(続く)

走行距離: 7.7km (累積走行距離:49.9km)

8月5日(土) ウィーン(Wien)市内観光
http://dolphin-kick55.at.webry.info/201711/article_1.html

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