2017オーストリア・ドイツ自転車旅行記(8/16)

8月16日(水) 曇りのち晴れ ザンクト・ギルゲン(St. Gilgen)→ハルシュタット(Hallstatt)→オーバートラウン(Obertraun)
今日はいよいよザルツカンマーグートの核心地に向かいます。ザンクト・ギルゲンを出発しヴォルフガング湖の南岸を東へ進み、バート・イシュル(Bad Ischl)で南に方角を変え、トラウン(Traun)川を遡り、世界遺産の街ハルシュタット湖(Hallstatt)へ向かいます。
コースの概要が以下のURLからどうぞ。
https://goo.gl/maps/dvJDyzKecn52

宿泊した"Gasthof zur Post"の豪華な朝食に家内も娘も歓声をあげ、別腹がいくつもあるといった乗りで、たっぷり時間をかけて朝食を楽しみました。マルクト広場に面した窓のないオープンなフロアには、中東や中国からの宿泊客で一杯になり大変な賑やかさ。

私たちのテーブルの斜め向かいに幼子を連れたイスラムのご家族が食事をしていたのですが、奥さんは目の部分だけが横長に開けたベージュのヒジャブを纏っていました。まさにベールに包まれた姿ですが、目と長い睫毛だけでもとても美しい方だと想像できるほどでした。テーブルの上に置かれているのはサラダと豆料理と牛乳、イスラムの教義に基づくものなのだと。時折、ヒジャブの下の部分を捲りあげ、素早くスプーンを口元に移し食する姿が印象的でした。ベージュ色のヒジャブのイスラム女性はとても高貴な姿に見えました。

たっぷりと朝食を楽しみ、宿を出発したのはなんと午前10時15分。ハルシュタットでの観光を考えるとノンビリとはしていらせません。
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Gasthof zur Postを出発。モーツァルト広場前を通り、ヴォルフガング湖畔に向かう。

国道158号線に並走するザルツカンマーグート自転車道をヴォルフガング湖南岸に沿って東へ進む。前日とは打って変わって、灰色の雲が広がり、雨の気配も感じられます。
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左手にヴォルフガング湖を望みながら東へ進む。ザルツカンマーグート自転車道は、しばらく併走しますが、国道158号線とは低い樹木で仕切られていて、道幅も広くとても走りやすい。

途中、湖畔の公園で小休止。東西に細長いヴォルフガング湖の全容が現れる。北側にはシャフベルク山(Schafberg)の山頂が雲間に現れる。山頂に続く登山鉄道が微かに見える。
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ヴォルフガング湖畔で小休止。中央の雲のかかった山はサウンドオブミュージックの舞台になったシャフベルク山です。
動画でもどうぞ。
https://youtu.be/SsWK93KxUxY

午前11時15分過ぎにヴォルフガング湖の東端のシュトローブル(Strobl)という小さな町に到着する。
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ヴォルフガング湖の東端の小さな町、シュトローブル(Strobl)で少し長めの小休止。湖の西側方面を望む。

午前11時40分にシュトローブルを出発し、バート・イシュル(Bad Ischl)に向かう。ザルツカンマーグート自転車道は国道158号を離れ田園地帯を進む。林の中に入ると小川が流れ、涼しい風を受けて気持ちよく走る。
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湖畔に立つシュトローブルの町は小さくすぐに田園地帯になります。
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バート・イシュル(Bad Ischl)まではこんな感じの自転車道路が続きます。
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バート・イシュルに午後0時40分に到着する。トラウン川が町の中心部を流れる温泉保養地です。ハプスブルク家最後の「皇帝」、フランツ・ヨーゼフ1世がエリザベス妃と婚約し、その後、毎年避暑で過ごした街だそうです。皇帝夫妻が過ごしたカイザーヴィラはバート・イシュルを見下ろす丘の上に建ち見学もできるのですが、街の中心部にあるクアパークに立ち寄るだけで先を急ぐ。
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バート・イシュル(Bad Ischl)の街中に入る。150年も前のことですが、フランツ・ヨゼフ1世が長年避暑地として過ごした街ということもあってか、通過しただけですが、どことなく気品を感じる街でした。
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クアパーク内に建つCongress & Theater Haus。
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クアパーク内で一休み。

午後1時過ぎにバート・イシュルを出発する。トラウン川沿いの・・・自転車道を南下し、約20km先のハルシュタット湖(Hallstattsee)に向かう。両側にオーストリアアルプスの山並み挟まれながらも、トラウン川周辺は平坦な道が続き走り易い。

午後2時にハルシュタット湖の北端部に到着する。湖畔のベンチで遅めの昼食をとる。休憩を終え、午後2時35分に出発。ハルシュタット湖は両側を標高差1000mを超える切り立った絶壁に挟まれた南北に細長い湖です。世界遺産に登録されたハルシュタットの町は湖の南西岸にあり、南東岸のハルシュタット駅(Hallstatt Bahnhof)からは船で渡ることになります。30分にも満たない時間でしたが、切り立った渓谷に削られたように走る山道を南下する。もちろん舗装はされておらず、アップダウンの続く悪路です。
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ハルシュタット湖の北端部を走る。雲が垂れ込み今にも降り出しそう。
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湖の南部に進むと山肌が湖岸まで迫り、自転車道は湖の上に突き出した鉄製の橋になる。こんな状態がしばらく続きます。

午後3時に渡船場に到着する。ちょうど船が出る時刻でギリギリで乗船。これを逃すと1時間半待ちとなるところでした。小さな船は観光客で満員状態、15分で対岸の街に到着する。
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渡船からハルシュタットの街並みが見えてくる。街の向こうには切り立った絶壁が見えます。

ハルシュタットの街は1000mを超える絶壁と湖岸との間のわずかな平坦な土地と斜面に家が建ち並ぶ小さな街です。小さいが故に街中が観光客で溢れていました。ここの観光スポットはなんといっても、岩塩坑のツアーです。岩塩の採掘は古代ローマ時代前に遡るそうです。

町の外れのケーブルカー乗場に自転車をつけ、ケーブルカーで絶壁の中腹まで一気に登る。岩塩坑の入口につながる道をしばらく上り、岩塩坑ツアーの受付に到着する。午後4時、なんとツアーに要する時間が2時間程度ということで、この日の最終ツアーにギリギリセーフで間に合いました。全員に厚手の防護不順が支給され、これを着てツアー開始です。ガイドに従って薄暗く狭い坑道をかなり歩き、途中、木製の滑り台を2度滑り降りるという楽しみもあり、岩塩坑の概観を見学。最後はトロッコに乗り出発点に戻る。
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岩塩坑に向けて超急斜面をケーブルカーで一気に引き上げられるという感じです。ハルシュタットの家並みが点のようになります。
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ケーブルカー駅からハルシュタット湖を望む。
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防護服に身を固め、いよいよ岩塩坑の中に入ります。
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狭く薄暗い坑道を奥深く進んでいきます。
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坑道の奥には木製の滑り台が二ヶ所あり楽しませてくれます。子供も大人も大喜び。
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岩塩をくり抜いて作られたイルミネーションです。
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岩塩を採掘する当時の現場を再現したシーンもいるいるを見ることができます。
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坑内の見学ツアーを終え、トロッコに乗って地上に向かいます。

午後7時岩塩抗の見学を終え、ハルシュタットの街に降りる。まだまだ陽は高い。ここから湖畔沿いの道を宿のあるオーバーシュタイン(Oberstein)に向かう。
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ハルシュタット湖の南端部を走る。午後7時を回っても青空が広がり日差しは明るい。

午後7時半に宿に到着。二階建ての一般の民家です。いわゆる民泊です。宿のおばちゃんは私たちを今か今かと待っていたようです。私たち家族は二階のフロアが割り当てられ、二つの寝室、ダイニングキッチンとバストイレの使用について説明を受けた後、おばちゃんは宿代を受け取るとさっさと帰宅。

おばちゃんに教えてもらった湖畔のレストランまで自転車で約10分走り、晩御飯にありつけたのは午後8時過ぎでした。長く盛り沢山の1日が終わりビールが胃に染み渡りました。(続く)

走行距離:53.25km (累積走行距離:552.0km)

8月17日(木) オーバートラウン(Obertraun)→クリッペンシュタイン山(Krippenstein)→ハルシュタット(Hallstatt)→バート・ゴイゼルン(Bad Goisern)
http://dolphin-kick55.at.webry.info/201807/article_2.html

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